「ヨシタケシンスケ展かもしれない」は近年最高の展覧会かもしれない!



次から次へと人が会場に吸い込まれていきます!

KAYSの住む仙川から各駅停車で新宿方面に2駅向かうと「芦花公園駅」があります(電車に乗らず徒歩でも30~40分程度)。その駅の近くに「世田谷文学館」という小さな施設があるのですが、いま、そちらが大いに賑わっています。ヨシタケシンスケさんの展覧会が開かれているためです。

絵本作家として、子どもたちだけでなく大人にも幅広い人気の作家。その作風は、とぼけた味を出しながら、人間について、そして人生について深い洞察がなされ、しかも時にシニカルな言葉やシチュエーションが登場。それでいて「…かもしれない」と物事を決して断定しないという不思議な、そしてやさしさに満ちあふれたものです。

KAYSも大好きな作家。となれば、当然、足を運びます。土日の予約などは早く埋まってしまうと聞いていましたので、平日の午前中に予約をとって行ってきました。

会場に到着してまず驚いたのはお客さんたち。平日の午前中ですから当然のことながらお子さんは少ないのですが、その代わり老若男女、様々な世代の方々が次々に来場します。実際、会場はかなりの賑わいを見せています。予約制にしてこれですから、本当に大人気だとわかります。会場にもヨシタケさんのイラストでのポップに書かれていましたが、実は、このお客さん観察もまた楽しい展示品鑑賞の一種かもしれません!

なにせ入り口からして、すでに「ヨシタケシンスケ・ワールド」が炸裂。

今回の展覧会、静止画撮影やSNS投稿は自由です
これがKAY2には大いに救いになります。理由はこのすぐ後に……

そして展覧会の内容はといえば、もう、あらゆることがユニークすぎて……。内容は、ぜひ、みなさんも足を運んでみて下さい!


こんなポップも

ちょっとだけ触れておくと、もちろん、原画が中心です。ただ、ご存知の方も多いでしょうが、ヨシタケさんの絵は小さな小さな六穴ファイルのメモに書かれたもの。KAYSのように老眼だとなかなかツライものがあります。できれば、単眼鏡を持ち込まれると良いと思います。

我々は単眼鏡を持っていないので、かわりにデジタルカメラを使いました。なにせ、撮影自由という大盤振る舞いの美術展。カメラを向けてズーム機能で拡大して見るというワケです。ものによっては撮影しておいて、あとで、パソコンなどでさらに大きく拡大して見て楽しんだモノもありました。


2000枚ものメモ、圧巻です!
(圧倒されて写真がピンぼけしちゃったカモシレナイ……)

それから、ヨシタケさんが最初は造形の作家であったことから、そのころの作品の展示がまた非常に興味深いものでした。

子どもさんたちが楽しめるようにゲーム感覚の展示もあったり、通常の美術展とは異なるエンターテイメント性も随所に!


「ヨシタケシンスケのできるまで」と
題されたご自身のこれまでの振り返り

KAY2的にはヨシタケさん自身のこれまでを振り返ったイラストや展示にとても心惹かれました。遠慮がちなタッチで描かれた少年時代や青年時代の振り返り、あるいは、吹き出しが回転する年表など、誰しもが持つであろう若い頃のコンプレックスを見事に表現され、特に若い頃、スポーツも勉強も苦手で常に自分に自信がなかったKAY2は、あちらこちらで立ち止まって頷くことしきりでした。

そんなコンプレックスの塊だった自分も振り返りながら、ヨシタケさんの送るメッセージを心の中で反芻していきます。

最近ではキャリアデザインの講師の仕事をすることも多いKAY2は「うん、今度の講演ではこのことを話そう!」というヒントもたくさんもらいました。

最後、なんとおみくじのような展示が。

「あなたのみらいは これかもしれない!」と題されて、ヨシタケさん自身の顔を描いたとおぼしき黄色いツボが置いてあります。

「いちまい もってって!」と書かれていて、中をのぞき込むと、なにやら小さなカードが一杯入っています。

そこで、一枚取り上げてみると……。

なんだか嬉しくなるKAY2です。

KAY1はクマのぬいぐるみを着たゴッツイ感じの男性のイラスト。「きぐるみ刑事(デカ)」と書かれています。

「ええっ?あたし、これ?」と意外な内容に驚くKAY1。

でも、裏返してみると「あなたのみらいはこれかもしれない!」と書かれた下に「でも、ぜんぜんちがうかもしれない!」と。

あくまで優しい配慮をしてくださるヨシタケシンスケさん。最後の最後まで堪能しました。

そうそう、展示を見た後、グッズのコーナーはいままでの展覧会ではあまり見たことのない長蛇の列でした。あまりに素敵な展示なので、見終えると買いたくなっちゃうんです!特に分厚い「図録」は秀逸!お財布のご用意を!

展覧会名 ヨシタケシンスケ展かもしれない
公式サイト https://yoshitake-ten.exhibit.jp/
開催期間 2022年7月3日まで(東京・世田谷)
その後兵庫、広島、愛知で開催予定
会場 世田谷文学館
電話 03-5374-9111
住所 東京都世田谷区南烏山1-10-10
開館時間 10:00~18:00
休館日 月曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始
アクセス 芦花公園駅より徒歩5分
地図(Google Map) こちら

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