仙川の「宝」で塩そば(ラーメン)を食べて、その優しい味わいにホッとする

2024年4月24日



追記:その後、2023年に残念ながら閉店してしまいました。

先日訪問した「成城青果」。その「塩そば(ラーメン)」にすっかりと感動してしまったKAY2。

ふと、思い出します。

そういえば、地元仙川にも「塩そば」が評判のお店があったよね。

中華そばのお店「宝」です。

ただ、ここしばらくお店は営業をしていらっしゃらない様子でした。コロナ禍の影響でしょうか。

ところが、先週、お店の前を通ったらなんとお店のドアが開けてあり、中にお客さんが。営業を再開されたのですね!!

嬉しくなって、数日後に訪問。

実は「宝」さん、以前は醤油しか頼んだことがなかったのです。今回は評判の「塩そば」を……と、お店に向かいました。

簡単にご紹介。調布経済新聞などによれば、もともとフレンチの修行をした方が、その後和食の料亭で長年働き、2017年に出身地の仙川でラーメン店をひらいたとか。それ以前は元イタリアンのシェフが「まるさんかくしかく」という名前でラーメン店を開いていらっしゃった場所です。

一昨年、コロナ対策のためのリニューアルを施され再開されたそうですが、その後も工事などをして休業が続いていました。

それも無事に終わり、一週間前にようやく再オープンされたのだそうです。もっとも店主さんのこだわりでスープの味に納得がいかないときには休業してしまうそうですから、「行くぞ!」と決めたら事前に電話で確認された方がよいかもしれません。

さて、久しぶりの店内。確かに以前来たときとは、趣が違っています。テーブルの数が減り、仕切りのあるカウンター席が増えています。BGMは券売機のそばに置かれたラジカセからなぜかAFN(アメリカ軍の英語ラジオ放送)が。そういえば前回来たときもそうだったかな……。いずれにしてもラーメン店なのにAFNという組み合わせが意外で興味深いですねぇ!

さて、今回の目的はお店の名物である「塩そば」です。

券売機で720円を投入し(現金のみ)、席について食券をスタッフさんに渡します。麺の好みを聞かれ「普通で」と答えます。厨房は若い男性が調理担当。すぐに麺を投入。

できあがりは早いです!

わずか2分30秒ほどで席に「塩そば」が届きました。

ずっしりと重く分厚い白い丼に入った「塩そば」。

まず柚子の香りがわずかに漂ってきます。チャーシュー(叉焼)2枚と、ネギは白髪と小口の組み合わせ。さらにメンマと海苔が一枚。シンプルです。

まずスープをすくってみると、煮干しと鰹節の香りが立ち上ってきます。特に鰹節のスモーキーな香りが特徴的。しかし、決して強すぎず、やがて柚子の香りに置き換わります。

なぁるほど!「成城青果」のような渾然一体ではないですが、これはこれで悪くないですねぇ!

面白いのは、このスープ、ネギの味が甘くなるんです。組み合わせの妙といいますか、このつゆはネギの辛みを和らげてくれる働きがあるようです。

さらに中細麺はやや固めに茹でてあります。柔らかめが良い方は最初に申告すると良いようです。KAY2の後のお客さんはそう頼んでいました。

チャーシューは脂身がとても甘く感じられるタイプの懐かしい味わい。KAY2はこの味、好きです。

塩味もしっかりと効かせていますが、全体にとてもやわらかい味わいの印象です。

仙川には家系が「武虎屋」、「せい家」とあり、他にも「二郎」、「ばかたれ」など、特徴あるお店が多いのですが、こちらのラーメンは実にホッとする味わい。「中華そば」という名前に改めて実感します。

午後1時半にもかかわらずお客さんが次から次へとやってきます。しかも馴染みのお客さんも多く、このお店が愛されていることがわかります。また、このやさしい味からは高齢の方にとっても嬉しいお店かも知れません。現に、かなり高齢の方もお二人いらっしゃいました。

内装や外見は決してオシャレではなく、むしろ見方によってはやや殺風景に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、お店の方の対応一つとっても優しく、そして、地元密着の素敵なお店だと思います。

また来ます!

店名 中華そば「宝」
KAYS独自ランク(5段階)
AAA、AA、A、B、C
A+
電話 03-3300-3000
住所 東京都調布市仙川町1-15-31
時間 11:30~14:30、17:00~21:00
定休 月曜日、火曜日、水曜日
アクセス 仙川駅より徒歩5分
地図(Google Map) こちら
メニュー例 塩そば 720円
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