高幡そば(明大前店)は電車に乗ってでも通いたい立ち食いそば屋さん
サラリーマンを少し早い定年で終え、自営業となって数年経ちます。
自宅で仕事をすることが増えて、楽なのは楽なのですが、寂しいことが一つ。
通勤途中の馴染みの店に行かなくなったことです。
たとえば記念日に使うようなレストランならば、そのためにだけ電車で出かけるということもあるのですが、通勤途上で何気なく使っていたお店というのは、なかなかそのためにだけでは行きにくいもの。
その一つが立ち食いそばのお店。
サラリーマン時代、駅に併設している立ち食いそばのお店で、実はKAY2のお気に入りがあったんです。
その名は「高幡そば」。
「京王レストラン」の経営ですが、実は京王線と井の頭線沿線に2店舗だけしかないんです。高幡不動と明大前。
以前は分倍河原にもあったということを覚えている人もいらっしゃるかもしれません。しかし、とにかく店舗数が限られるお店。KAY2の場合は明大前で京王線から井の頭線へと電車を乗り換えて通勤していたので、明大前店をよく使っていました。
ここのそばの特徴はつゆの味わいの濃さ。この濃さと甘さを体験すると、他のお店のそばが苦手に思えてくるから不思議です。
そのつゆの味を楽しみたくて「高幡そば」に寄るということもよくありました。
定番はかき揚げそば。意外と健康志向でずいぶん前から「油で揚げない」かき揚げというのを売り文句にしていました。昭和な雰囲気を残す立ちそばですが、実は時代を先取りしているんです。
そうそう、関西うどんが流行った頃、一時期はうどんのつゆを関西風にしたこともありました。意外とチャレンジャーでもあるんですねぇ。
その日、ふと「高幡そば」のことを思い出したら、次第にいても立ってもいられなくなってしまいました。
どうしても「高幡そば」を食べたい!!
他に用事はないのですが、無理矢理、渋谷に用事を作り出し(本末転倒!?)、電車で乗り換えの明大前に。
以前と変わらぬお店の前に立ち、券売機で「かき揚げそば」を!
470円なり。PASMOでピッと食券を買います。
お店に入り、カウンターのおばちゃんに「かき揚げそばください!」と一言。
奥にいるおじちゃんとの共同作業ですぐに出てきます。
お膳に載せられたかき揚げそばの丼、箸、つまようじ、ナプキンのセット。
幸い狭い店内は昼食時間を外したため空いており、自分の好きな入り口横の一角を確保。
かき揚げそばの丼を見ると、こちらも以前と変わらぬトッピング。
七味をかけ、そばを一口すすります。
うん。これこれこれ!と笑みがこぼれます。
こちらのそば、意外とコシがあるんです。
そして、つゆを一口。
これですよぉ!
この甘みと濃さ。これを味わうために来たようなもの。
その味わいにピリっと刺激的なネギの香りがしっかりとしてきます。良いネギを使っていますねぇ。そして、この濃いめの味にワカメがピタッと寄り添います。素晴らしいハーモニー!
さらにかき揚げを。
そうそう、このサクサク感。そして油で揚げていないためにつゆに油がしみ出すこともなく、実に美しいつゆの水面が最後まで保てます。
やっぱり旨いなぁ……。
あっという間に麺もトッピングも完食。
さて、ここからが実はKAY2的にはメインの大切な部分。
残っているつゆを一口、また一口と味わいます。
そして冷水を口に含んで一旦さっぱりとさせます。この瞬間がまた至福。冷たい水がまたメッチャ旨く感じられるんです。
そして、またつゆを一口。
ああ、旨い!
そして水を……。
ああ、やっぱり旨い!
またつゆを一口。
旨すぎる!
と、無限ループのような状態に入ります。
そう、高幡そば最大の見せ場は、この、蕎麦を食べ終えた後、「つゆ&冷水」の黄金のコラボレーション、それを楽しむひとときなんです。
やがて、つゆを飲み干し、紙類のゴミをゴミ箱に捨て、お盆ごと食器をカウンターに。
「ごちそうさまでした!とっても美味しかったです!」
いや、お世辞じゃありません。ホンネです。
こんな幸せが470円で!
これは無理矢理に他の用事を作ってでも、あるいは用事が無くても、電車賃を払って体験したいのです。
「高幡そば」、訪れたことのない方はぜひ。そうそう、明大前駅もやがて高架化事業による建て替えとなれば、このご時世、お店がどうなるかわかりませんので(ぜひ続けて欲しいと思います)、お早めに!
店名 | 高幡そば 明大前店 |
KAYS独自ランク(5段階) AAA、AA、A、B、C |
AA |
電話 | 03-5301-2451 |
住所 | 東京都世田谷区松原2-45-1 京王線明大前駅改札内 |
時間 | 平日:06:30~22:00 土:07:00~20:00 日祝:07:00~19:00 |
定休 | 無休 |
アクセス | 京王線明大前駅改札内 |
地図(Google Map) | こちら |
メニュー例 | かき揚げそば 470円 |
URL | https://www.res-keio.co.jp/sobadokoro/takahata |
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