調布国際音楽祭2022でこんな素敵なイベントが ~ フェスティバル・オケのリハーサル
チケット購入時にいただいた案内と
会場でもらえるパンフレットです
現在進行形で様々なイベントが行われている「調布国際音楽祭 2022」。そのオープニング・コンサートを十二分に楽しんだ話を前回書きました(こちらの記事)。
さて、今回新たに思わぬ楽しみを見いだしてしまったのが、タイトル通り、リハーサルです。
これ、実はご存じない方も多いかもしれませんが、音楽祭のリハーサル、一部見学できる場合があるんです。
音楽祭では2016年より、毎年選抜された若い方々の「フェステバル・オーケストラ」が結成されます。
今回もそうで、今月25日(土曜日)にそのコンサートが開かれます。指揮は鈴木雅明さんで、メンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」、ブラームスの「交響曲第1番」、そしてピアニストの河村尚子さんを迎えてシューマンの「ピアノ協奏曲」とドイツ・ロマン派の音楽をテーマにしたプログラムです。
そのチケットを購入した人だけの特典として、なんと、3日間のリハーサルをすべて会場で見学できるのです!!!
事前にそのことを知らず、チケット購入時に「せんがわ劇場」チケット売り場の方から知らされ、とっても喜んだKAYS。
リハーサルはコンサートの4日前から3日間連続、夕方から行われます。入退場はチケットを見せれば自由。なんというありがたいプログラムでしょう。
そのリハーサルの二日目にあたる夜、おじゃましてきました。
会場の調布グリーンホールの周辺は先日のコンサートの時とは打って変わって閑散としています。
ホントに今やっているの?と若干不安になりながらも2Fの入り口に向かうと、内側から係の人が扉を開いてくださいます。「ようこそいらっしゃいました!」と声を掛けられて、消毒&検温。そして、簡単な説明を受けます。パンフレットを受け取ると、リハーサルのスケジュールとフェスティバル・オーケストラのメンバーの名前が掲載されています。
なぁるほど!事前の知識が全く無かったのですが、このオーケストラ、公募で選抜されたメンバーに加え、講師として、プロオケのメンバーや現代のトップアーティストが各パートのトップとしても参加しているんですね。その名前を見ただけでも「超」豪華版。
すでに各パート練習が始まっているようで、ロビーの横ではチェロの皆さんが練習をしています。メンバーには海外の方もいらっしゃるようで、英語での練習です。確かに「国際」音楽祭ですねぇ!
そして、ホールの中に入ると別の楽器のリハーサルが。
講師となっている先生の指導に聞き入ります。技術的なことも指導されるのでしょうが、ちょうど私たちが会場に入った時にはもっと大切な音楽に対する心構えとも言えることを熱心に、そして厳しく指導していらっしゃいます。久しぶりに見る厳しい指導。元吹奏楽部でへたくそな部員だったKAY2は思わず背筋を伸ばして緊張しながら聞き入ります。うんうん、凄く大切なことだよね。きっとこの時の先生の言葉、若いみなさんの大切な糧になることでしょう。
そして、いよいよシューマンのピアノ協奏曲のリハーサルに。オーケストラの皆さんが集まり、ピアノの河村尚子さん、指揮者の鈴木雅明さんも加わりそれぞれに音出しを。
この各自が音を出している時間、好きです。
そして、会場には私たちと同じリハの見学者がおよそ30人ほど。
もちろん席は自由ですから、それぞれに好みの席を見つけて座ります。この千数百席あるホールの好きな場所に座ることができる。しかも観客はわずか30人という「超」贅沢なコンサート(!)の始まりです。
そこから1時間ほど、めっちゃ堪能しました!!!
だって、演奏しているのは例えば、ティンパニはN響主席の久保昌一さん、クラリネットは元N響主席の横川晴児さん、読響のバイオリン主席である瀧村依里さん、ホルンは群響主席の濵池宗さんなどなど。ホントに惚れ惚れする音を堪能。ちなみに横川さんはKAY2が高校時代、我が母校の吹奏楽部の指導に来られたことがありました。当時の横川さんは超カッコ良くて……もちろんいまでもカッコ良いおじさまですが……、なんてことを思い出します。(^^)
河村さんの素敵なピアノを聞き、パパ鈴木こと鈴木雅明さんのオケへの指示なども「なぁるほど!鈴木さんはこういう指示をされるんだ!」と目から鱗。
でも、何よりも一番興味深かったのはオケと指揮者、そして独奏者の三者の位置関係。これが猛烈に面白いのです。
本番の演奏会ではあまり目にすることのない、それぞれの忌憚のない意見が聞けたり、とにもかくにも面白いのです。
これは本当に貴重な体験でした。
それにしても、オケの皆さん、ソリスト、指揮者それぞれの情熱的な演奏と音楽に向かい合う真剣な姿勢。すがすがしい気持ちになって会場を後にしました。本番がますます楽しみになりました!
リハーサルの公開は明日が最終日。チケットをお持ちの方はぜひ!!!
そうそう、一つアドバイスを。
リハーサルの細かいスケジュール、ネットなどでは公開されていません(せっかくですからネットに掲載してくださると良いのですが)。したがって、短時間しか都合がつかないという場合、この曲のリハーサルを……と思っても会場では別の曲のパート練習の時間だった……と言うこともあり得ます。そう、狙いを定める必要があります。その場合は事前にスケジュールを主催者に問い合わせした方が良いかも知れません。
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