調布国際音楽祭2022 ~ 信じられないくらいに楽しいオープニング・コンサートを体験

2022年6月27日




会場のグリーンホールには

人々が続々と……

始まりました「調布国際音楽祭2022」!

これから6月26日にかけて連日様々なイベントが催されます。

昨日はオープニングコンサートが開かれました。場所は調布グリーンホール。

なんと、チケットは完売。当日券もありません。グリーンホールでチケット完売!?珍しいこともあるものですが、実は今回の音楽祭では他にも売り切れが。

オープニングコンサートの人気の秘密はおそらく「かてぃん」さん。ちなみにもう1つの売り切れは「小林愛美」さん。なぁるほど!どちらも昨年のショパンコンクールで話題となった方々です。

しかも、このオープニングコンサートは様々な仕掛けがあり、実にユニークなコンサートだったんです。

終わった瞬間、まるでロックコンサートのノリで手を振りながら盛り上がる聴衆……。

その映像は音楽祭のエグゼクティブ・プロデューサーでありオープニング・コンサートの指揮もつとめた鈴木優人さんのツイッターへの動画からも見て取れます。


鈴木優人さんのツイッターから

鈴木さん自撮りの動画が貼付された
ツイートのリンクはこちら

我々KAYSにも終わった後、いえ、翌日朝も、いや、翌日夜になってもまだ「ああ、めっちゃ楽しいコンサートだった!調布市民で良かった!!」と言わしめるほど。

何が楽しかったのか、簡単に振り返っておきますね。

まず、この日のプログラムをご紹介すると、

1.ジョン・ウィリアムズ:スターウォーズ・サガ
2.開会式典
3.カプースチン:8つの演奏会用エチュード op.40-3
  休憩
4.いずみたく/森下 唯編:ゲゲゲの鬼太郎
5.ガーシュウィン(D. ハンスバーガー):ラプソディ・イン・ブルー

という内容。

指揮は:1が鈴木正人さん、5が鈴木優人さん

ん?

二人とも「すずきまさと」さん?

そうなんです。なんと文字は違えど同姓同名。鈴木優人さんは鈴木正人さんと共演をずっとしたかったと舞台上で楽しそうに語りがっちりと握手。会場から拍手!

さらにピアノは3と5が角野隼斗さん。そして4は2台のピアノによる演奏で、編曲も手がけた森下唯さんと角野さん。角野さんは言わずとしれた「かてぃん」という名前で知られる有名YouTuberでもあります。そして森下さんは「ピアニート公爵」としてニコニコ動画で有名な方。なんと動画サイトの二大巨頭の共演というわけです。このアイデアもスゴイ!このことも舞台上で鈴木優人さんがユーモアたっぷりに説明してくださいました。

そもそも鈴木さんも森下さんも調布育ち。ですから、二人のトークも市内の学習塾などのローカルネタ炸裂。これも会場を沸かせます。

森下さんはこの音楽祭のアソシエイト・プロデューサー。鈴木さんと二人三脚でイベントを作り上げていらっしゃいます。

さて、この日はオーケストラではなく、吹奏楽が後半の曲のバックも務めます。こちらは明治大学付属明治高等学校・中学校吹奏楽班のみなさん。そうなんです。プロの方ではないというところもまた、この音楽祭のミソ。とはいえ、もちろん非常に上手な吹奏楽団です。将来は音楽を専門にするかどうかはわからないけれど、これから未来を切り開く若者たちが、ステージで、今や世界を股に活躍するアーティストたちと共演し、音楽体験を共にできる。これはもう、大変&貴重な教育価値のあるプログラムでもありますよね!

さて、プログラムの最初はあの「スターウォーズ」から!

タクトは顧問である鈴木正人先生。ミラーボルからのキラキラ明かりもなんだか、懐かしさを感じさせますが、何を隠そう、KAY2も高校時代は吹奏楽部でしたから、定期演奏会で「スターウォーズ」の序曲を演奏したりしていました。一気に当時の思い出に浸ってしまいます。そうそう、定期演奏会では途中パートで大きな失敗して涙したこともあったなぁ…。うるうる……。あれ?それにしてもホルンのパートに一人、高校生には見えない男性が……。


今回のパンフレットです

演奏後、鈴木優人さんから種明かし&紹介がありましたが、なんとN響主席奏者だった福川伸陽さんが素知らぬ顔して(笑)加わっていたのです。実はこの吹奏楽団のOBなんだそうです!福川さんは音楽祭の他のイベントにも参加されます。

そして、ここで舞台は一転、開会式典に。市長、財団理事長に続いて、鈴木さん父&子の挨拶!親子で連続スピーチって、スゴイですよねぇ。でも、何より市長さんが言っていましたが「鈴木さんが調布に住んでくれていて本当に良かった!」。同感です。

さて、その後、鏡開きなんて、こちらはどうも「ウケ狙い」の節のあるイベントもあったりして、なかなかにユーモア溢れる進行です。

このあと感心し続けることになるのですが、何よりも鈴木優人さんの明るい人柄とユーモア精神が随所に出ていました。このコンサートを盛り上げた、大きな貢献だと思います。

そして、「かてぃん」さんの登場。超絶技巧を披露するカプースチンの曲で会場は拍手の嵐に。

休憩を挟んだあとは森下さんとかてぃんさんで、調布のご当地ソングともいえる「ゲゲゲの鬼太郎」。森下さんのウィット溢れる編曲が光ります。そして、二人の共演の見事さ。「♪カラーンコローン」の音が静かに消えて再び会場は拍手の嵐に……。

さて、みなさんが待ちに待った「ラプソディ・イン・ブルー」。

クラシックとジャズが融合した名曲ですが、かつてはキワモノのように見られることもあった曲でしたよね。一気に人気が広がったのはおそらくあのコミック、アニメ&ドラマ「のだめカンタービレ」のおかげでかもしれません。あれ以降、日本で誰でも知っている名曲になっちゃいましたものね。

演奏が始まる直前、KAY2はかてぃんさんの横に置かれた「ある物」を発見。あれ?もしやピアニカ(鍵盤ハーモニカ)?

そう、しっかりと演奏の途中でピアニカも登場。ああ、やっぱりこの曲は「のだめ」だよねぇ……。という大サービス。かてぃんさん、さらには舞台左後方に移動してチェレスタまで演奏!なんとも贅沢な「ラプソディ・イン・ブルー」。さらに、ホルンの福川さんが立ち上がって、ピアノのそばに向い、かてぃんさんとアドリブを!

中高生たちのバンドも見事です。そして、それをリードする鈴木優人さんのタクトも情熱的で、中高生たちを見事に引っ張っていきます。

最後にかてぃんさんのアンコール、ショパンの「英雄ポロネーズ」はもう期待通り!と大変な拍手ですが、さらにもう1曲と鈴木さんにも促され、ガーシュインの「アイ・ガット・リズム」。ジャズもクラシックも垣根になんてない!って楽々に飛び越えて行き来するかてぃんさん。ホント、スゴイです。昭和の頃から思えば、大変な時代になったと改めて思います。ラプソディ・イン・ブルー、かつて松永貴志さんが登場したときにも目を見張ったモノですが、今回のそれはまたさらに目が落っこちそうになるくらいに見張らせていただきました!

アンコールの時には中高生の吹奏楽の皆さんも身を乗り出して演奏を聴いていらっしゃいました。音楽を楽しむ、それをまさに体現しているアーティストの皆さん。それを同じステージ上で目撃する……。きっと我々聴衆以上に素晴らしい体験だったのではないでしょうか。

というわけで、始まりました調布音楽祭。KAYSはあと2つのコンサートを楽しむ予定です。

調布に住んでて良かった!と、改めて感じています……。

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