津軽の郷土料理「すしこ」に日本ワイン「萌黄」!
コロナ禍でなかなか旅行がままならぬ時代、「駅弁」はすっかり身近になりました。せめて駅弁で旅情を味わおうと、大手のスーパー各社などが駅弁フェアを展開しています。
さらに、全国の駅弁を集めて売っているショップもJRの大きな駅にはできたりしています。手軽に日本全国の味が楽しめる時代です。
その日、東京駅構内を久しぶりに歩いていたKAY2、駅弁屋さんの「祭」を覗くと、以前にも増して沢山の駅弁が並んでいます。ふと見ると、お酒のつまみにぴったりな弁当を見つけます。津軽めんこい懐石弁当「ひとくちだらけ」というのがその名前。駅弁ではありますが、前菜セットのような風情です。碁盤の目のような容器に24種類の料理が少しずつ入っているんです。
これ、良いじゃないですか。そうだ!我が家の冷蔵庫には大好きなワイン「萌黄(もえぎ)」が冷やしてあったぞ。一緒に合わせてみるのも悪くなさそうだよね。
コロナのせいで再び外食が出来にくくなったKAYSにとって、こうした持ち帰りの食べ物というのは大きな楽しみ。中でもワインのつまみ系には目がないのです。
ところで、その「萌黄」というのはご存知の方も多いかもしれませんが、メルシャンが作っているもので正式には「シャトー・メルシャン アンサンブル 萌黄」と言います。日本でできる葡萄を数種類アサンブラージュ(ブレンド)したワインシリーズの一つで、価格的にも1500円前後で購入できるデイリーワインの位置づけです。藍茜(赤)、ももいろ(ロゼ)とこの萌黄(白)の三種類があり、この萌黄は欧州系品種のシャルドネと日本固有種である甲州をブレンドしたものです。樽香がほどよく感じられるにもかかわらず、甲州種のおかげか繊細な和食にもぴったりと寄り添う、コストパフォーマンスの良いワインです。
さて、そのワインとこちらの駅弁。マリアージュはどうでしょう?と興味津々でいただきました。
なにせ、この駅弁には24種類の料理があるわけで(おにぎりも含めて)、試していく楽しみが24回も!
これは嬉しいですよね。
で、結果から言えば、殆どの料理と相性はOKでした。
そして、何よりも一番驚いたのは「すしこ」です。
え?「すじこ」?
いえいえ、「し」は濁らないんです。「す・し・こ」
これ、KAYSはこの駅弁を買うまで知りませんでした。
津軽の郷土料理。一言で言えば「ごはんの漬物」なんです。日本広しと言えども、珍しい料理ではないでしょうか。蒸したもち米と浅漬けした赤紫蘇をベースにキュウリやキャベツなども加え、乳酸発酵させた料理なんだそうです。おっかなびっくりいただきましたが、なにより紫色の赤紫蘇が実に鮮やかな色合い。そして味わってみると意外とさっぱりとしています。これはウマイ!!!とまず絶賛したのですが、そこに、萌黄を流し込むと……。
うーん、なんという素晴らしい組み合わせなんでしょ。
驚きました。
ワインも発酵食品ですし、同じ発酵食品である「すしこ」との相性は当然のごとく良いのです。
「すしこ」という素敵な食べ物を知って嬉しい体験でした。
皿に言えば、この日、他に「菊のおひたし」、「茄子しそ巻き」、「しいたけの煮物」、「きゅうり漬」なども絶妙なマリアージュ。
やはり我々が大好きな「萌黄」、期待通りの大役を果たしてくれました。
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