とんかつをワインで楽しむ~とんかつ新宿さぼてんチェーンの高級感溢れるレストラン「覇王樹」

2023年2月14日



京王新線初台駅東口改札から直結
ワンフロア上がった地下1Fのお店

とんかつ新宿さぼてんのフラッグシップ店!?

とんかつの「さぼてん」と言えば、数多くの店舗を見かけますが、そのほとんどがお総菜のお店ではないでしょうか。

都内を中心にあちらこちらに見かけます。あの独特の暖色の看板は目立ちますよね。

東京都だけでなんと100店舗以上を展開しているまさに大手!

KAYSは以前からさぼてんのとんかつが大好き。お総菜のとんかつもよく買います。が、さぼてんのレストランで揚げたてを食べるのも大好き。

ところが、そのレストランになると数はとたんに少なくなります。都内には16店舗。総菜店のイメージからはちょっと意外な感じがします。

実際、例えば競合するであろうチェーンの「とんかつ和幸」は都内に60以上の店舗をレストランとして展開していますので、それと比べればかなり少ないことがわかります。

それでも、京王線は恵まれています。KAYSが「さぼてんレストラン」に行きたい!となると、京王線沿線では4軒も店舗があるのですから。

おそらく最初の1号店が西新宿に出来たことと関係があるかもしれません。

その4軒の中で、今までは一番近い調布を選んで時折訪れていました。

ところが、ふと、気になりました。他のお店って、チェーンだから、みんなメニューは一緒だよね……。一応、調べてみようか……とネットで検索したところ、意外な発見をしてしまったんです。

1店舗だけ、他とは圧倒的に違うお店があるのを。

それが「初台店」。

箸置きも違うんです
高級感あふれます!

なんとお店の名前の「文字」も違うんです。

「覇王樹」

そう、漢字です!他のお店はすべてひらがなの「さぼてん」なのに。このお店だけ漢字。しかも「さぼてん」と読ませるのではなく、あえて「はおうじゅ」と読ませています。

なぜ?

すぐにネットで調べてみると、すぐにこのお店単独のページがあるのを発見!

「”千金に値するほどの素晴らしい時間を過ごせる店”を目指す思いを込めました。」と書かれています。

そう、どうやら特別なステータスを持ったお店らしいんです。フラッグシップ店(旗艦店)としてのお店なのか、あるいはパイロット店なのか?

通常のさぼてんとの違いは?

メニューを見てみると、大きな違いはまずコース料理が存在すること。

さらに、かつ煮や牛肉を使ったすき煮膳があること。

さらに、通常の「さぼてん」で最高額メニューと言えば、「サボレッドロースかつ御膳」と「フィレブリアン御膳」がいずれも1,848円(税込)に対して、「覇王樹」ではそれに対応するのが「赤毛のデュロックロースかつ御膳」と「特上豚ヒレのシャトーブリアン御膳」。うん、違うんだ!

でも、値段を見ると意外。確かに後者は1,958円(税込)となっていて110円ほど高いのですが、前者は同じ値段。そう、高級バージョンだと思いきや値段的にはさほど変わりないのです。ただ、ちょっとずつ異なるメニューがあるわけですね。

え?これがソース入れ?!

しかしKAYS的には大きな違いがありました。それは、ドリンク!

「覇王樹」には、なんと通常の「さぼてん」には置いていないはずのワインがあるんです!しかも、赤と白がボトルで2種類ずつ。グラスも1種類ずつ提供。

これはいいですね!ワインととんかつの組み合わせ、試してみたいじゃないですか。

さらに、メニューにはお酒のつまみ的なものもあるとか。

これは行かないとイケマセン!

というわけで、初台へGO!

お店の高級な佇まい

乾杯セットや宴会プランも
さすがに乾杯セットはKAY2が
いつも楽しむセンベロよりも高価ですが……(笑)

オペラシティの地下、飲食店街に立ってみるとすぐにお店がわかりました。

店内は意外と奥行きがあります。事前に調べたところ半個室にできるスペースもあるとか。

実は、オペラシティの19階には「さぼてん」を経営する「株式会社グリーンハウスフーズ」の本社があるんです。つまりお膝元!

そうなると、少し感ずるところがあります。

例えば、あの牛丼チェーン「松屋」の本社ビルが三鷹にあるのですが、その地下には松屋が経営する高級割烹「福松」があります。実験店舗的な色彩を帯び、しかも、業務の接待にも使えるような店舗。もしかしたら、この「覇王樹」も、そういう役割を持っているのかも知れませんね。あくまでKAYSの想像ですが。

店内に入ってみると、広いですが、かなりお客さんで埋まっています。

現在、平日の午後5時台。ピークにはまだまだ早いのですが……。凄い人気だなぁ……。

店内はジャズが流れ、やや重厚な内装に、照明も落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

スタッフが忙しく働いてる厨房を隔てるカウンターにはズラッとワイングラスが……。おしゃれだ……。

「ここは本当にとんかつのお店?

しかも、実際にワインを開けてグラスに注ぎ、栓をして空気を抜く音が頻繁に聞こえてきます。そう、グラスワインを頼むお客さんが多そうです。まるでワインバーのよう!

席に案内されて、座ってみると、これまた違いに驚きます。

まずテーブルに置いてあるソースの入れ物。通常の壺のようなものでなく、黄金色に輝く急須のような器。さらに、ドレッシングのガラス容器も重厚です。

メニューを眺めると、なんと「覇王樹 乾杯セット」なるものも!ドリンク2杯に生ハムとオリーブ、チーズの盛り合わせ、そして牡蛎フライという組み合わせ。

とんかつのお店なのに……。でも、周りを見渡すと……、ああ、生ハム食べてる!ああ、やっぱりワイン、飲んでるぅ!

またもや、

「ここは本当にとんかつのお店?幸せすぎるじゃないですか!」

ワインはリーズナブルで美味しいものが

ほら、しっかりとワインとおつまみもメニューに……

さて、ドリンクメニューを改めて見てみると、ワインは手堅いものをセレクトしています。

白は南アフリカのシュナン・ブランにニュージーランドのピノ・グリ。

赤は南アフリカのピノ・タージュとニュージーランドのピノ・ノワール。しかも定評あるワイナリーのもの。見栄ではなく、しっかりと味で選んでいるようです。

特筆すべきはその値段。飲食店では通常胃酒屋さんの価格の2倍程度の値段で提供しますが、こちらは1.5倍程度。とても良心的です。たとえばそのうちの1本、シレーニのピノ・ノワールは輸入元であるエノテカでは1本2,200円(税込)で販売しています。ですから、通常の飲食店ではおそらく4,000円~5,000円程度で提供するのが普通です。ところが、こちら「覇王樹」では何と3,300円(税込)。オトクです!

唯一残念なのは、以前はスパークリングワインであるカヴァも置いてあったみたいですが、現在は置いていないそうです。復活を望みます!

じゃ、ボトルでいきましょう!

と、ストラタム ピノ・グリを注文。

「もしかしてワインクーラーはありますか?」と尋ねてみるとクーラーはないものの、氷入れをそのかわりにもってきて下さるとのこと。臨機応変のサービス、ありがたいです。

前菜がわりにおつまみが面白い!

落ち着いた内装
そして手前は唐揚げとピクルスの盛り合わせ……
ワインとの相性も抜群!

そして、まず前菜代わりにおつまみを……。

ということで、「チーズわさび添え」と「鶏の唐揚げとピクルス盛り合わせ」を!

すぐに出てきたのは「チーズわさび添え」。ダイス状のチーズに山葵が添えられているのですが、こちら、ワインにももちろん合いますし、きっと日本酒にもビールにも合う万能のおつまみですね。

それにしても……、

ここは本当にとんかつのお店?

と、3度目のつぶやきです。

さらに、一緒に置いて下さった箸置きにもビックリ。とってもオシャレ!ここ、本当にさぼてん?

いままでの自分の中でのさぼてんのイメージ、決して悪いイメージではなく、いや、もともと相当良いイメージを持っているのですが、さらに良い方向に、ことごとく覆してくれます。

鶏の唐揚げも十分期待に添える揚がり方。

出てきたピノグリのワインともバッチリの相性でした。

とんかつを選ぶ~セットでなく単品の場合、種類は制限あり

前菜代わりのおつまみも食べ終え、さて、いよいよメインを選ばないと。

せっかくだから一番高級なとんかつをそれぞれロースとヒレで選ぶといいよね。そして、さらに、海老フライとか、全部単品で、つまみがわりに頼むと良さそう。ワインもあるから、お味噌汁やご飯はいらないかな。そう、その作戦で行こう!

そう相談してお店の人に伝えてみると、なんとここで意外な事実が判明します。

単品のカツは一口サイズのヒレかつとチーズ重ねかつだけ。なんと!

そうなんです、狙っていた高級とんかつはすべて御膳という形のセットでないとだめとのこと。これは残念でした。ぜひ、今後は単品もいろいろと選べるようにしていただければ……。

とはいえ、さぼてんの御膳でのご飯はさほど量が多くはありません。これなら食べられるし、なによりも御膳の場合は食べ放題のキャベツもついてきます。うん、御膳にしよう!

ということで、KAY1は「特上豚ヒレのシャトーブリアン御膳」、KAY2は「赤毛のデュロックロースかつ御膳」を注文。

いよいよ主役のとんかつ登場

ワインとともにいただける幸せ!

ゆっくりと食事をするというのは良いものです。1時間近く前菜を味わいながらワインを飲んで過ごし、いよいよメインの登場です。

KAY2は「赤毛のデュロックロースかつ御膳」。さぼてんご自慢のサクットした衣の食感。これこれ、これですよ!

そして、かなり分厚いお肉ですが、とにかく脂身のやわらかいこと!口の中で溶けんばかりの食感と、そしてその見事なまでに上品で甘い味わい。お肉もやわらかく、その分厚さを感じさせません。

とにかく美味です!そして、ピノ・グリのワインが口の中をさっぱりとさせてくれます。いい相性です!

さて、KAY1は「特上豚ヒレのシャトーブリアン御膳」、

どう?と尋ねると一言。

「すごく美味しい!」

どういう風に?と尋ねると。

「うーん、めっちゃ美味しい!」

語彙のなさを思い知ります。(爆)

ま、満面の笑顔で食べていますから、それが全てを語っているということでしょう。

オペラシティならではの客層

ふと気付くと次から次へとお客さんが会計に向かいます。

ん?

時間は午後6時半。

あっ、なるほど!

大半のお客さんはこれからコンサートやオペラなんですね。そういう需要があったのか!なるほど。ワインが良く出るわけもわかります。とんかつ…なんだけど、ちょっとオシャレに夕食を楽しめるからうってつけというわけですね。そいういう意味ではピークの時間はちょっと特殊だったということがわかります。ちなみにラストオーダーは平日は午後8時と、かなり早いです。したがって、コンサートやオペラの「後」にこちらに伺うのは無理なようです。

他の細かな違い

この分厚さが嬉しい!

他にも細かいところで通常の「さぼてん」と異なることがあります。

お茶、通常はウーロン茶が供されますが、こちら「覇王樹」ではほうじ茶。これも、お店の方によると差別化をしているそうです。

お味噌汁も、通常は「赤だし」ですが、こちらは「白だし」

おまけにこんなメリットも!

さぼてんと言えば、あの緑のスタンプカード。総菜を買うだけではなかなか貯まりませんよね。でも、これが「覇王樹」ではあっという間にいっぱいになります!もちろん通常のさぼてんレストランでもそうですが、こちらは何と言ってもボトルワインがありますから!ワインの分もスタンプを押して下さるので、結果、今回だけで「1枚半」分ものスタンプが!普段総菜だけでは、貯まらないうちにカードの期限が切れてしまうこともありましたが、こちらに来ればそんな心配も吹っ飛びます。実質1回の利用で500円割引のようなもの。(笑)

ところで、「株式会社グリーンハウスフーズ」は他に中華料理店なども経営されていますが、とんかつに関しては「覇王樹」の他にもう1店舗、「恵比寿かつ彩」というお店もあります。

公式ページを見ると、「ハレの日に相応しく」と書かれていることから、こちらも特別な位置づけのようです。

「さぼてん」ファンの皆さん、こうしたちょっと違ったお店を訪れるのも楽しいかもしれません。

次には恵比寿にも行ってみたいと思い始めるKAYSです。(^^)

店名 覇王樹(はおうじゅ)
KAYS独自ランク(5段階)
AAA、AA、A、B、C
AA
電話 03-5353-0463
住所 東京都新宿区西新宿3-20-2
東京オペラシティタワー B1
時間 平日:11:00 – 21:00(L.O. 20:00)
土・日・祝:11:00 – 20:00(L.O. 19:00)
定休  
アクセス 京王新線 初台駅から徒歩2分(駅直結)
地図(Google Map) こちら
メニュー例 熟成三元豚ロースかつ 御膳 1,408円(税込)
URL https://shinjuku-saboten.com/haoju/