島根ワイナリーのワインとケンボローのしゃぶしゃぶを合わせてみた ~ 島根県の名産品をコラボ!!




島根のお肉とワインのコラボ!

先日、島根県浜田市で生産されるケンボローの豚肉が素晴らしいということを書きました(こちら)。その際、いつか、一緒に島根のワインを……ということも書いたのですが、なんとさっそく機会に恵まれました!

というのも、ふるさと納税、KAY1が浜田市に……ということで、さっそく申請してくれたのです。持つべきものはふるさと納税をしてくれる家族です。(笑)

そして、それに合わせ、懸案だった「島根ワイナリー」の甲州種を使ったワイン「縁結 甲州 2021」を購入。

嬉しい時には嬉しいことが重なる物で、さらに、知人から「島根ワイナリー」の「早摘みデラウェア 2022」を贈ってもらうということが重なりました!

さて、その「島根ワイナリー」。

実はKAYSはこちらのワイン、今まであまり飲んでいませんでした。

というのも、1980年代にワイナリーが名前を変えてリニューアルされ、その後、試しに飲んだこともあったのですが、観光地のおみやげワイン的な感じで、本格的に食事にあわせて……という感じではなかったのです。一方で、島根県のワインといえば、「奥出雲葡萄園」のシャルドネなどのワインが非常に高く評価され、そちらに目が行っていた事にもよります。

ところが、時代は変わりました!

あるとき、雑誌で「島根ワイナリー」の甲州種を使ったワインがコンクールで上位に入賞という記事を目にします。

え?甲州?島根で??

知らなかったのですが、甲州種のぶどうは全国の生産量を見ると、1位はさすがに発祥の地である山梨県ですが、2位に島根県がランクインされているというのです。国税庁の調査です。
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/seizogaikyo/kajitsu/pdf/28wine03.pdf

さらに、2019年、驚くべきニュースがもたらされます。

日本ワインコンクール、甲州部門で「島根ワイナリー」の「縁結 2018」が部門最高賞に!つまり日本の甲州種ワインの頂点に立ったというのです。

それまでこの甲州部門での金賞・最高賞は毎年山梨県のワイナリーが独占していましたが、初めてそれ以外の都道府県が。しかもそれが島根県!そして「島根ワイナリー」だったんです!!

それ以外にも、このワイナリーのワインは各種コンクールで賞を取り、もはや、コンクールでの常連ワイナリーとなっていたのです。

というわけで、いつか飲みたいと思っていた「島根ワイナリー」の甲州。いよいよチャンスが巡ってきたというわけです。

夕食時、ボトルのコルクを抜き、グラスに注いでみます。

淡いペールイエローですが、綺麗な透明感があり、甲州らしさを感じさせます。

香りは……、これが甲州としては意外な事に、まずスミレのような花の香りがしてきます。しばらくすると、今度は甲州らしく柑橘の香りになるのですが、これも意外な事に、よくあるグレープフルーツなどではなく、ハッサク、ばんぺいゆ、ボンタンなどの和柑橘の香りなんです。

そして味わってみると、味わいもまた和柑橘。かぼす、すだちのような柑橘を感じさせます。それも実にすっきりとした、とてもおだやかでエレガントな味わい。

これは素晴らしいワインです!山梨の甲州とはまた別方向の魅力!

そして、いよいよしゃぶしゃぶに!この日、しっかりと昆布と鰹節で出汁をとっています。そこにお肉の投入。

やや厚みのあるロース、十分にお湯に通し、ポン酢醤油でいただきます。

うん、うまい!

そして、ワインを口にすると、お肉のうまみが引き立ちます。さらに、後味がすっきりとします。

そしてワインの柑橘の香りが余韻として残っていきます……

ああ、なんて素敵な組み合わせなんでしょうか!!!


デラウェアも加わります!

そして、今度は知人からいただいた同じ「島根ワイナリー」の「早摘みデラウェア 2022」を。

こちらも透明感あふれるペールイエロー。香りはマスカット、洋ナシ、ラフランスなど、華やかな果実のものが穏やかに香ってきます。そして味わいは洋ナシのよう。青リンゴのような酸味があり、こちらもとても上品な味わい。やや甘口と表記されている通り糖度も高いのですが、甘さがしつこくなく、ほどよい軽さを備えています。ですから、こちらは食前食後だけでなく、食中にもピッタリ!

実際、豚しゃぶに合わせてみると良いペアリングになりますし、特に豚肉の脂の部分は豚本来の甘みがさらに増して、実に美味!これはクセになりそうです。

この「早摘みデラウェア 2022」、その後別の料理にも合わせてみましたが、生姜や山椒などとも非常に相性が良く、和食全体に合うと思います。やや甘口でも寿司に合う貴重なワインではないでしょうか。

ちなみにこのワインに使われているデラウェア、贈っていただいた方のおうちで育てたものが最初の生産年に使われたとか。そういうお話もあり、格別なワインでした。贈っていただいたOさん、本当にありがとうございました。ちなみにOさんは熱心なBCLのOMさんで、とてもアクティブに活躍されている方です。

さて、甲州の話に戻しますが、山梨発祥の甲州。それが遠く島根県で生産され、日本でトップクラスの見事なワインを作り出していることを考えると感無量です。偶然ですが、KAY2は今年の春から教育の仕事で山梨県甲府市を頻繁に訪れています。学生時代から縁のある山梨ですが、さらに、今年は島根県でも、若い人たちを教える機会がありました。

不思議な縁を感じます。

そして、島根県の名産品同士のコラボ。故郷を想う、実に幸せな夕食でした。