電子楽器にはBluetoothではなくてFMトランスミッターが役に立った



 


こうしてギター本体のヘッドホン端子に
差し込んで取り付けた
FMトランスミッター

我が家にはヤマハのサイレントギターがあります。会社を定年退職したときに購入したもの。

本当は普通のギターが欲しかったのですが、集合住宅に住んでいる関係でできるだけ静音で……という気持ちから購入しました。購入当初はかなり弾いていたのですが、やがて頻度が減ってきます。

原因はサイレントであること……!?

というのも、ギター単体ではちゃんとした音が出ません。ヘッドホンやスピーカーを繋げば聴けますが、接続コードが煩わしい。その煩わしさから次第に触れる頻度が減ってきたというのが大きな原因。サイレント系の楽器、「あるある」です。

そんなとき、ふと考えます。

コードが煩わしいのであればワイヤレスは?

そう、今どきはBluetoothのワイヤレス送信機なんて便利なものがあるじゃないですか。しかもとっても小さなものも。それをサイレントギターのヘッドホンジャックに繋げば簡単に音を電波で飛ばせる。その電波をBluetoothのスピーカーに飛ばせば、OKじゃないか!

と思いついたらすぐ実行!

で、手持ちの小さなBluetooth送信機につなげてみたら……

はい、やってみた方はご存知だと思いますが、使い物になりませんでした。(-_-;)

音は確かに飛びます。

が、Bluetoothには音のディレイがあるんです。ギターの弦をはじいて、スピーカーから音が出るまでコンマ何秒かの遅延が生じるんです。アルペジオで最初の音を弾いても音がすぐには出ない。2~3つ目の音を弾いた頃に最初の音がスピーカーから出てくる……。

というわけで、これでは耳が混乱して弾けません。

うーん、参った。

Bluetoothのコーデックには幾つか規格があります。一般的な「SBC」というタイプはディレイがかなり大きいのです。Appleなどが採用している「AAC」もそれなりにディレイがあります。期待すべきは「aptX Adaptive」なのですが、私が持っているスピーカーやヘッドホンはこのコーデックに対応していません。

あきらめようと一旦は思いますが、どうにもあきらめきれないところで、ふと思い出します。

時代が遡ること20年前。当時、音楽を飛ばして聞く時って、どうしてた?

FMラジオに電波を飛ばすFMトランスミッターがあったよね!

あれって、ディレイはほぼ無かった記憶が……。それに我が家にはFMが聴けるラジオは何台かあるし、しかもある程度大きな音が出せるものも。

今どきFMトランスミッターって売っているのかな?しかも小型で楽器に装着可能なもの。

すぐにネットで調べてみると、FMトランスミッター自体は今でも売られてはいるのですが、そのほとんどが車のシガーソケットにはめ込むタイプ。

これじゃダメだ。

色々と探してみたら、ようやく1つだけ見つかりました。「byson A22」という製品。充電式。しかも、超小型でギターにそのまま差し込んで使えそう。

というわけで早速ネット購入してみます。お値段もお手頃で送料込みの1,280円。

数日後、届いたトランスミッターは本当に小さい!しかも、シンプルな操作性で周波数の変更などが容易。

さっそくギターに装着してみたら無事にジャックに差し込めます。

そして、送信機の電源を入れて周波数を放送のないところにセット。ラジオのスイッチもオン。

弦をはじいてみると……。

はい!無事に音が出ました。厳密に言えばごくわずかなディレイを感じるようでもありますが、演奏には全く支障の無いレベル。ただ、電波は本当に弱いので、同じ室内での送信に限られます。また、ちょっと向きを変えただけでノイズが乗るのは、この価格の製品であれば仕方ないことでしょう。

でも、これは便利!

というわけで我が家の新定番。サイレント楽器にFMトランスミッター。我が家はほとんど全ての部屋にFMラジオがありますから、どこでも思いついたらサイレントギターをスピーカーで鳴らせるという素晴らしい環境になりました。

めでたし、めでたし!

古いテクノロジーも役に立つものです!