フレッツ光と@niftyに「v6」を導入し、ネット環境がやっと快適に!

2023年1月26日



混雑する時間帯はこんな感じでした!

光回線なのにネット速度が1Mpbsという「超」低速!

我が家のインターネット環境、フレッツ光のマンションタイプをずっと使ってきました。引っ越した先のマンションで選べたのがこれだったんです。正確には「@nifty光 with フレッツ 東日本 光ネクスト(マンションプラン2)」という名称です。最大速度は100Mbpsで、実用上なにも問題ないはずでした。十数年前は確かにそうでした。

ところが……、

ここ数年、コロナもあり、ネットを使う人も時間も増えたためか、ネット上の動画を見ていたりすると、途中で止まってしまうなどの問題が起きてきました。速度を計測するサイトなどで見てみると、4~5Mpbs程度しか出ていないことが多いのです。

これ、自宅での仕事にも支障が出始めます。だって、Zoomなどでネット会議をすると、音声は途切れるは、流されるプレゼンや動画が見えなかったり……。

そして、昨年取り組んだのが無線LANルーターの交換。こちらの記事にも書きましたが、NECの最新機種(WX5400HP)に取り換えることで限定的な効果がありました。速度がかなり上がったのです。ただ、それは皆さんがあまりネットを使っていない時間帯の話。

朝や夜は相変わらず低速。そして、さらに昨年後半にはなんと2Mbpsを切り、ついに1Mbps台となる時間帯も……。

こうなるともはや絶望的。

普通にウェブページを閲覧するにも時間がかかるほど!まるでスマホで利用枠いっぱいのギガを使い果たして速度制限を受けたみたい!

そんなときに、回線そのものをフレッツから他社に乗り換えることを考えたのですが、現在、自分の住んでいるマンションで乗り換えられるのは3社。しかし、いずれにしても、マンションの構造上、光ケーブルを直接部屋に入れるのではなくて、電話回線を通してというVDSL方式しか使えないので、さほど高速は望めず、現在と同じ状態になることも想像されます。

IPv6接続のことを知る

そんな中で色々と調べているうちに気になったことがあります。今の回線を変えなくても「IPv6接続」と呼ばれる方式に切り替えれば、ネットの混雑時に改善が見込まれるということでした。正確には「IPv4 over IPv6接続」という付加機能を兼ねているものです。

専門的な話は避けちゃいますが、理屈の上ではこの「IPv6」を使えば速度がかなり向上することがわかります。ただし、自分の契約しているプロバイダーと持っているルーターなどの機材が対応していなければ利用できません。また、固定IPを使う方は使えなくなる可能性がありますが、私の場合は特に利用していないので問題なし。

幸い、昨年買い替えしたNECの無線LANルーターにはこの機能が付いています。そして現在使っているプロバイダーの「@nifty」は「v6」という名前の「IPv6」と「IPv4 over IPv6」のサービスを提供しています。しかも、新たな利用料が発生するわけでもなく、申し込めば、早ければ翌日から利用出来るという話。ちなみに「v6」、アイドルグループのような「ヴイシックス」ではなく「ヴイろく」と読むようです。

これはやってみる価値がありあそうです。

ただ、その前に一つだけ解決すべき事柄が。

購入した無線LANルーター、ルーターとして利用しているわけでなく、単なるWiFiの親機として利用していたので、もともとNTTから提供されているルーターにブリッジ接続という形で接続し利用していました。「v6」のサービスを使うためには、NTTから提供されているルーターをはずし、こちらの製品をブリッジ接続ではなくルーター接続に設定しなおす必要があります。

実はNTTの窓口に以前問い合わせたときに「ルーター接続ではなく、直接そのNECのルーターをONU(電話回線から最初につなぐ機器です)につないだ方が速度が上がるかもしれませんよ」と言われていました。でも、設定しなおすのは面倒……と、そのままになっていました。せっかく重い腰を上げるのだから、まずはそれだけでも実験してみるメリットはありそうです。

そこで、ある日、実行に移すことにします。

NECのWX5400HPをブリッジ接続からルーター接続に

こうしたネットのでの作業は最悪、数時間にわたりネットが利用出来なくなる可能性を考えて、一応、代替手段を用意しておきます。私の場合はスマホのデザリングで、メインのデスクトップPCでもネット環境が利用出来ることがわかっていましたので、その点は安心。

さらに、作業時間を短縮するために、事前に作業をシミュレーションして、その台本のようなメモ書きを用意しておきます。そう、マニュアルなどと首っ引きで一か八かやってみようではダメなのです。それで、設定がうまく行かず、あ、元に戻そう!と思っても、元に戻す方法が分からなければ大変な事になってしまいます。最悪、当面ネットが使えないなんて事態にも。

そこで、作業予定日の前日までに一度、全部やってみたつもりになり、作業行程をメモします。さらに、もしも、こんなトラブルが起きたら、どのマニュアルのどのページを見るとか、これは後で本当に役に立ちました。

ちなみにこんな感じで……

・プロバイダーと回線の契約時の書類(IDやパスワードなどが書かれている)などを用意しておく
・日常の作業をしているPCは作業開始前にスマホのデザリングでネットにつないでおく
・モデムなどすべての電源を抜く
・NTTのルーターに繋がっているすべての機材を外す
・NECのルーターをリセットし、工場出荷状態に戻す(それまでブリッジ接続でしたので)。さらにスイッチでモードをブリッジからルーターに切り替える。
・ONUに繋がっているNTTのルーターを片付けて、そこにNECのルーターを直結させる。その際、ONUからのLANケーブルをNECのルーターのWANポートに入れる。
 https://www.aterm.jp/support/qa/qa/00286.html
・NECのルーターにノートパソコンをつなぎ、ルーターの設定する
 https://www.aterm.jp/function/wx5400hp/guide/quickweb.html#Preparation
・ネットに繋がったかどうかの確認

そして、無事に繋がったことを確認したら、
・@niftyのv6サービスを申し込む

という手順です。

当日は1時間ほどの作業。ただし、「ne.jp」か「com」かで躓いた!

さて、実際に前日に組んだシミュレーションに基づいて作業をスタートしてみました。

無事に、今までルーターなどを外して、NECのルーターをONUにつないで起動させます。

そして、ネットにつなぐためのユーザー名とパスワードを入れるのですが、あれ?

何度やっても間違いとしてはねられてしまいます。おかしいな……。ここでの試行錯誤、結構焦りました。

結果、何の事はないシンプルな躓き。自分のIDが違っていたんです。使っているプロバイダーの@niftyですが、メールで利用する場合、IDの最後が以前は「ne.jp」と「.com」の2種類があり、どちらも使えるようになっています。これ、経緯があって、以前は「ne.jp」のみだったのが、途中で「com」が加わったのです。自分の場合、長年使い慣れていた「ne.jp」を使っていたのですが、ネットサービスの登録は「com」のみ。「@niftyあるある」の話かもしれません。最終的に十数年前に送られてきていた@niftyの書類を用意していたので、そこで参照して発見。書類を用意しておいて良かった!

これでネットに無事つながりました。

さて、次の関門です。

今、とりあえず旧来のIPv4で繋がっていますが、@niftyのv6の申し込みをしたら、今度はどのタイミングでIPv6にルーターの設定を変えれば良いのでしょう?

こちらはネットでしばらく調べてみるとわかりました。

私の持っているルーター、実はIPv6の自動判別が出来るようになっており、自動判別をONにしておけば回線でIPv6が使えるようになると、自動的に切り替わるのだそうです(初期設定ではONになっている)。

おお、便利!ということで、再び、設定画面を開き、ONとなっていることを確認。

全部で1時間ほどの作業が終了です。

「@nifty v6サービス」の申し込み

@niftyのサイトから、「@nifty v6サービス」の利用申し込みをしておきます。手続きは非常に簡単。

2日後、無事に「@nifty v6サービスご利用開始通知」というメールが届きます。念のため、@niftyの、「@nifty v6サービス:ご利用状況照会」を見てみると……

ありゃ、まだ受付中?表示が遅れているのか?

そこで、実際に自分のネット回線がIPv6になっているかを調べます。こちら、@niftyのサイトでちゃんと分かるんです。

「お客様の現在の接続状況」というページです。そこを見ると、しっかりと「IPv6で接続中」となっています!
https://support.nifty.com/support/conn/

無事に作業終了です!お疲れさま!!

ちなみに「@nifty v6サービス:ご利用状況照会」では、その翌日、「ご利用中」の表示となりました。


これですべての作業が完了!

速度はほぼ常時50Mbps以上となり、満足!

混雑する夜間でもこの通り!

その後、いつの時間を見てもほぼコンスタントに50~65Mbpsを記録しています。たまに、午前8時前後や夜の9時台とかに20~30Mbpsに落ちることもありますが、数分後には50~60Mpbsに戻っています。

以前のような一桁台に落ちることはなくなりました。

WiFiで雑誌や映画を見ているKAY1も「固まらなくなった」、「スイスイ画面が進む」と好評です。

仕事でやりとりしている数ギガバイトのデータも、以前はダウンロードに10時間近くかかることもあったのですが、今は20~30分ほどで出来てしまいます。

今回の作業、手間と時間はかかりましたが、効果が着実に、そして大きく現れ、回線の他社への乗り換えなどの検討をしなくてもすむことになり、満足しています。

この記録、もともとは自分自身の備忘録として書いたものです。思い込みやモレなどもあると思いますが、同様の環境でネット環境の向上を考えている方の参考になればと掲載しました。何らかのご参考になれば幸いです。

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